月猫ー闇に輝く少女ー

「ありがとな」

そういった玲也の笑顔はとても綺麗だった。
僕と違ってね。過去と向き合えるそれは、すごいと思う。

『今から、皆口財閥行こ？』

「「え？」」

あ、そういえば、棗いたんだ。

「月、今、絶対、俺の存在忘れてた
　でしょ！」

『……………………忘れてない。』

「その間は何！？」

「それより～、月、
　これから皆口財閥行くって
　どうゆうことだよ～？」

良かった。もとのゆるい玲也になってる。