月猫ー闇に輝く少女ー
prrrrrrrrr

《もしもし。》

〈おぉー、月か。久しぶりだな!
 で、どうした?〉
 
《契約むすびにきた。
 あと、玲也のことについて。》

〈ッッ玲也だとっ!
 何かやったのか?〉

焦った声が電話越しに伝わってくる。

《大丈夫だから。
 話はあと。》

〈わかった。いつも通りに右側に
 あるエレベーターで来てくれ。〉

《了解。》

ピッ

『行こ。』

僕は唖然の表情をしている二人を引っ張って、エレベーターに向かおうとした

「お待ちなさい!
 そっちのエレベーターはあなたの
 ような一般人がのっていいところ
 じゃないわ。
 早くお帰りください。」

『うるさい。許可とった。
 君、クビにするよ?』
 

僕は笑顔で言った。

そして受付の女の耳に囁いた

『 逃げ切れると思わないでね?
 スパイさん』

女は顔面蒼白で逃げた。
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