月猫ー闇に輝く少女ー
春樹side

さっき、清龍の姫になってほしいって
頼んだけど、月ちゃんに断られた。
クッソ。俺のお願いを聞いてくれないなんて。しかも、かわいく言ったんだぞ!ちっ。

「春樹、心の声もれてんぞ」

あぶない、あぶない。

『なんのこと~?』

僕は知らないふりをした。

「相変わらず二重人格ですね。
 今日は裏ですか。」

『だから、なんのこと~?』

うるさいな★
確かに今日は裏が出てきてるけど

「君、今、顔こわいよ~」

『ッチ。』

「舌打ちかよ~」

話題変えるか。

『ねー。月ちゃん、姫になってくれる  と思う?』

「………やらなくていい」

棗は女嫌いだから、どうでもいいとして、

「また、断られますね」

やっぱりそうだよね。

「だから、強行手段するんだろ」

『ぜったい怒るよー
 けど、逃げようとしても
 捕まえるけどね』

そこで会話が終わった。
ここまで、清龍を本気にさせた人は初めて。
逃がさないよ、月ちゃん。
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