月猫ー闇に輝く少女ー
何で、そんな哀れむような顔で見るんだろ?

「お前、金無いのか?」

『ある。』

失礼だな。一応桐咲財閥の令嬢なのに。あ、今、偽名使ってた。

「ちなみに1週間なに食って生きてき  た?」

………………………。

『水。』

「「「「「「………………。」」」」」」

「月。」

真剣な顔をして、詩輝くんは僕に言った

「飯食わないと帰らせねーからな。」

『詩輝くん家に泊まる。』

「俺、今、彼女と同居中。」

『由衣さん?』

「っっっ何で知ってるんだ///////」

慌ててるし。

『由衣さん、言ってた、詩輝くん
 かっこいいって。
 あと、秘書。』

僕の秘書。詩輝くんは理解したっぽい。
清龍は頭にクエスチョンマークが見えるけど。


「そうゆうことか。
 とりあえず、飯食え。
 食わないと、俺ん家禁止。」

『わかった。食べる。』

「よし、いい子だ。」

詩輝くんは僕の頭をなでた。
ウィッグとれそう。

「なに食べるんだ?」

『アイス。』

ドテッッッッッ

音がしたほうを見ると清龍が転んでた
なにしたんだろ?

(アイスってデザートだろっ)

(1週間振りのご飯がアイス。
 考えられませんね。)

(食生活悪すぎでしょ~)

(僕も後でアイス食べよっ♪)

(………………………変な奴。)

「わかった。月、待ってろよー」

(((((いいのかよっ)))))
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