隣の女
「おしゃれだなんて‥
 とんでもないです。

 私はお料理の方が好きだ
 ってわかったんです。

 ただ、それだけです。」

そういうと、また、
にっこり微笑んだ。

結局、その日は仕事の話を
特にすることもなく

お開きになり、
後日ハデージョが改めて
朝子たちの会社を訪れて
仕事の話をすることとなった。

別れるときに、朝子が

「速水さんは、どっち方面ですか?」

「えっ?」

「地下鉄ですか?」

「いえ、JRなので‥
 ここで失礼しますわ。」

「あ、そうですか‥じゃあ。」



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