隣の女
「ほらっ!姉さんが変なこと言うから

 この人、僕の事疑ってるよ。」

朝子はますます面倒くさくなって

「いえ、別に疑ってなんかいませんよ。

 私は、お料理を習いに来ただけ

 ですから。ねっ!速水さん。」

その態度に、ハデージョも慌てて

「そうよ。全く、ごめんなさいね。

 さ、準備ができたのでキッチンへ

 どうぞ。エプロンはこれを使って

 下さいね。」

そういうと、新品のステキなエプロンを

朝子に手渡した。

「あら、これ新しいですよ!」

「お気に召すかどうかわからないけど

 今日来てくださった記念です。どうぞ。」

「えぇ‥いいんですかぁ?」

「もちろんです。そのために用意したの。」

「じゃ、じゃあ。遠慮なく‥わぁ、ステキ♪」

ハデージョにエプロンをつけるのを手伝って

もらって、キッチンへ向かった。
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