いじめ
『生け贄』
『大文字 悠里奈』
(だいもんじ ゆりな)
これが私の名前。
私は、中学生になって学校が少しずつ慣れてきた。
小学校の頃の友達は少ない。
小百合・朝日・由美・彩・里奈
この5人が女子。
亮太・雷佑。
この2人が男子。
こんなに少ないけど、みんな友達を沢山つくって上手く行っていた、ある日。
ムカッ
ムカつく女がいた。
『彩』
小学校の頃はオドオドしてたクセに、最近は上目目線から見られてる。
なに急に。
彩は小学校時代、いじめられていた。
しかし、卒業して新しい学校。
態度が変わったのも理由は読める。
私は『悪魔』になった。
そして、後ろの席の観月(みづき)に冷たい笑いを浮かべ、聞いた。
「ヒト、いじめたコト…ある?」
答えは早かった。
「あるある~♪」
私はニヤッと、心の中で笑っていた。
「じゃあ、彩のコト…どう思う?」
「ん~スキでもキライでもない。よく遊んでるから…」
私は彩にみんなが騙されてるのに、腹が立って仕方なかった。
「彩をいじめるって言ったら……協力してくれる?」