WILL ~あなたの願い、叶えます~
話も聞かずに、酷いことして。
連絡取ろうともしないで。

愛想尽かされたから、圭輔も会いに来なかった。


「……約束、破ったし」

「約束?」

「今日、本当は」

クリスマスイブは、2人で。

止まりかけた涙は、まだ、全然尽きてなかった。

「圭輔と……」


「――『圭輔』は」

半身を起こした店長の顔が、上から見下ろした。

「こういう時、どうしてくれるの」
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