WILL ~あなたの願い、叶えます~
「こっち、明日も仕事なんですけど」

「だからなんだ、俺だって仕事だ」

「うわ、酒臭い店長とか最悪ー。お客も店員も可哀相ー」


『店員も』……言ってから、気付く。
明日になったら彼は、職場で彼女と顔を合わせるんだ。
同情、しなくもないけど。


「店長って呼ぶな」

「えーだって。店長さんは店長さんで……」

「あいつと同じ呼び方をするな」


――一瞬で、冷えた空気が。
彼が本気で不快に思っていることを伝えた。
< 260 / 353 >

この作品をシェア

pagetop