WILL ~あなたの願い、叶えます~
その頃にはサークルメンバーも増えていて、イベントには大抵車2台分の人数が集まるようになっていた。

思えば由紀ちゃんが参加する時はいつも彼氏の車に乗っていて、聡史の車に同乗することはなかった。
ゲレンデで滑っている時もだ。


「――なんだ、そっか」


結局、思っていたのとは違う形で。
私は都合よく利用されただけなのかも知れない。

半年近く経った今でも、聡史は彼女をひきずっているのだきっと。
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