WILL ~あなたの願い、叶えます~
5月の連休の春滑りが、サークルの滑り納めイベントだった。
ウィンターシーズンに特化した集まりである私たちは、当然のごとくそれをもって一時解散する。


『じゃあまた、来シーズンに!』


そんな、実にあっさりとした挨拶だけを残して。


数ヶ月、会わない。
きっと連絡も来ないだろうし、私もするつもりはなかった。

その間に、この気持ちを清算しようと思っていた。

ウィンターシーズンの終了と共に、終わりが訪れる。
ひと冬の恋――実に私らしい。
私らしからぬ始まり方をして、私らしからぬ、続き方をしてきたけれど。
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