WILL ~あなたの願い、叶えます~
元に戻るだけだ。
彼が『可愛い』と言ってくれた『すっぴん』とやらを捨てて、また軽薄な女の鎧を着ればいいだけの話。


簡単なこと、のはずだった。

なのに、ずるずると1ヶ月ほども聡史のことばかりを考える日々が続いて。

いい加減断ち切ろうと、適当な誘いに乗ってきそうな男の連絡先を求めてメモリをスクロールしていた時だった。


SNSから新着コメントの報せが鳴る。
探し求めていた相手はただ1人だったのだと、画面を開いて思い知らされる。
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