WILL ~あなたの願い、叶えます~
「きっとケータイは繋がらないし、繋がったとしてもここ」

とふたつに割れたケータイを見せると、その場にいた全員が辛気臭いため息を吐き出した。


「……もう今日滑るのやめない? みんなで追っかけようよ」

その竹内の提案で、場の空気が少し変わる。

「まあ、実質俺のせいでもある、し?」

ぽり、と気まずそうに頬をかきながら、事の元凶である木戸克之も賛同した。

釣られるように、そうだ行こう、とほぼ全員が同時に立ち上がる。


だけど、見える。

本当は滑りたい気持ちと、厄介なことに巻き込みやがってという本音が。

俺だって、本当は。
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