WILL ~あなたの願い、叶えます~
「……アレ……って?」

七瀬、の、ことか?
なんでだよ?
いつから気付かれてた!?


「ちょっ、なんですか怖い顔して!?」

「や、別にそんなつもりは」

どっちかと言えば、今俺を脅かしているのはお前の発言の方だと教えてやりたい。

だけどそいつは、

「ほらあの、シーズンイン直前の駆け込みメンテで、預かり板が溢れ返ってるでしょう!? そ、それで、対応忙しいのかなって……あ、もう行かなきゃ! 開店準備!」

と早口で言い捨て慌てて逃げていった。


――なんだよ、ビビらせやがって。

てか俺、ちっさ。
焦りくさって、情けねえ。


もう、結構。

……しんどい。
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