犬系男子を被った王子様
「猫宮さん知らない?何か、教室にいないんだけど…」
「さぁな、それにしても珍しいよな」
「なにがだよ…」
私が遠目で見てる先では犬川君と宇佐川君が話している。
よく、聞こえないけど…。
「お前があそこまで猫宮に興味持つなんて…」
「は、余計なお世話だよ…それじゃあ俺はいく…」
そう言って犬川君は屋上から出て行った。
私が恐る恐る顔を出すと宇佐川君がこちらに気づく。
「ごめんな猫宮、急に隠れさせて…」
「う、ううん!良いの!平気だよ…」
私は首を横に振る。
「あぁ、見えても冬夜、猫宮に好かれる為に頑張ってるから…」
「が、頑張ってる?」