犬系男子を被った王子様
「猫宮さんどこいってたの?俺、気になって探しちゃったよ…」
「どこって…おく、じゃなくて…お手洗いに…」
あははと、微笑むと犬川君はそっか、と言い微笑む。
ごめんね、犬川君嘘ついて…。
心の中で必死で謝る私を余所に犬川君は
「猫宮さん放課後一緒に帰らない?」
そう、ワクワク顔で私を見る。
可愛いな…。
「うん、良いよ」
私がこういうとやった!と、喜ぶ彼は本当に子供みたいだ。
「それじゃあ残りの授業も頑張らないとね!それじゃあ教室に戻ろうか」
そう言い犬川君は歩き出した。