犬系男子を被った王子様
「いっそのこと…こうして、、」
そして、その子は狂気に満ちたように私の首を絞める。
「うぅ、、」
私は呻き声を洩らす。
く、苦しい…。息が吸、えな、い
段々と強くなるその子の手。
怖い…誰か、、誰か助けて、、
私の瞳から涙が一筋こぼれる。
その時、
「猫宮さん!」
「っ!」
その子の手が緩む。
その隙に私はその子から離れて壁に寄りかかって息を思いっきり吸う。
「い、ぬか、わ君、、」
私は犬川君を見上げて微笑む。
助かったんだ…。
犬川君は私のところに駆け寄ってくると、同時に息を飲む。