犬系男子を被った王子様
「猫宮、、さん、、」
息を飲むのは、当たり前かもしれない…。
何てったって頬は叩かれて赤くなっちゃったし足も殴られて少し痣ができてしまった…。
首を閉められたので少しだけうっすら、痕が首に残る。
「っ、、」
犬川君は顔を歪めてそして、真顔になる。
だけど、それは、私の知っている犬川君ではなかった。
「犬川先輩、、どうして…」
その子は震える声で犬川君を見つめる。
すると、犬川君はニヤッと微笑む。
見たことのない表情だ。
「何で?何でか知りたいか?」
初めて聞いた犬川君のこんな声。
私は息を乱しながらただ、こんなことを思う。
「それは、お前が俺の猫宮さんに傷をつけたからだよ、、」
「っ!!」
その子は一瞬で顔を青ざめさせる。