犬系男子を被った王子様
「猫宮さん!」
犬川君は急にいつもの笑顔になる。
そして、うっすら目を開ける。
「これは、俺の仮の姿です…」
「、、、仮の姿?」
私の言葉に犬川君は頷く。
「本当の俺はさっきみたいな感じ、、」
「てことは、、猫被り??って事?」
「まぁ、うーん。そう思ってくれて良いです…」
犬川君は、ハハッと、笑う。
だが、私には新たな疑問が浮かぶ。
「でも、何で…猫被りをしながら私に話しかけるの?」
そこまで言うと犬川君は口をキュッと、結びやがて答える。