犬系男子を被った王子様
そして、昼休み―――。
私の楽しみな時間。
それは、屋上。
今日も犬川君とご飯を食べる約束をした私。
しかし、一緒には行けない…。
秘密がバレてしまう恐れがあるからだ。
万が一バレたら…
考えるだけでゾッとしてしまう…。
教室には犬川君もいない…。
私はルンルン気分でお弁当箱を手に取り教室から出る。
階段を急いで駆け上がりドアを開けると、
「ヤッホー猫宮さん」
犬川君が手をあげて私に振る。
それに、私は微笑み笑顔で駆け寄る。
「ごめん犬川君遅くなった?」
「ううんむしろ、ナイスタイミング?」
その言葉に私は笑顔で微笑む。