犬系男子を被った王子様
「ほら、うまいだろ?」
俺が笑顔を見せると淋はちらっと俺を見て、
「自分で作ったのなんて分かんないよ…」
と、ボソッと呟いた。
俺は、淋の食べ掛けを口に入れようとすると、
バクッ!
「のぉわ!!」
涼に食べられた。
涼は俺を鼻で笑うと淋に顔を向けて、
「美味しいな~淋姉のクッキー!これがいつでも食べられるなんて嬉しいな~」
「もう、涼君、、」
淋は微笑むと涼の頭を撫でる。
「ちょっと淋、、、」
「ん?何冬夜君」
「涼君なんだけどさ…こいつ「いたっ!」」
俺が涼を指差しながら何かを言おうとすると、
突如涼は声をあげる。