犬系男子を被った王子様
「はい?」
「だから、相談ぐらいは乗ってやるって言ってんだよ!アホ!」
最後の言葉は聞き捨てならないが、、、
クスッと俺が微笑むと涼は顔がひきつる。
「まぁ、そん時は頼むよ…ほれ、」
俺が投げた紙を涼はパシッと受けとる。
「俺のメアドと、ケーバン…登録して俺に送れ、」
「こんなもん、、入らねぇよ…」
そう言いながらもポケットに押し込む涼に少しは可愛い一面もあることを知ったのは内緒だ…。
「じゃあな…」
そう言って部屋を出ようとすると、
「おい、犬川、、」
名前を呼ばれて立ち止まると、涼はちょっと頬を染めて、
「少なくとも、お前が淋姉の彼氏で少し、ほんの少しは良かった、、それだけだ!早く行け!」
その言葉を合図に俺は部屋から出た。