犬系男子を被った王子様



「じゃ、行こっか…」


と、冬夜君は笑顔で私の手を握った。



「淋は、何か食べたいものとかある?」


「え、と、、、」



私は屋台をチラチラと見る。
すると、フワリと香る甘い食べ物。



「綿あめが食べたい…な、」


照れ臭そうにそう呟くと、冬夜君は



「淋らしいね…よし、買ってくるな!淋は隣の屋台で待ってて!すぐ戻るから」



と、私の頭をポンポンと撫でて綿あめを買いに行った。
冬夜君と、お祭りに行くのは、何だか照れ臭くて思わず顔がにやけてしまう。



すると、二人組の男の人が私に近寄る。



「一人?一人なら俺達とまわらない?」


「やば、、この子めっちゃ可愛い…」



ど、うしよう。冬夜君いないし、、、



知らない人に話しかけられて慌てる私。
どうすれば良いのかも分からなくて周りをキョロキョロする。



「あの、、、人を待っているので、、」



勇気を出してそう答えると、男の人達は笑い出す。






< 197 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop