犬系男子を被った王子様




「うん。そう。よく覚えてるね」


えらいえらいと、子どもをあやすかのように頭をポンポンする紫音くん。


こんなの地獄としか思えない私。
でも、これ以上どうすればいいかも分からない…。



大人しく従うしかないのだ。




教室に着くと、じゃ、また後でね。といい紫音くんは自席に行った。



私が席に着くと、香が私を心配したかのように駆け寄ってくれた。


「大丈夫だった?淋…」


香にはあの後全てを話した。
冬夜くんと別れたこと、紫音くんと付き合ったこと。屋上の秘密のことも伝えた。

香は冬夜くんにすぐ伝えよう!って言ってくれたけど、私がやめて!って念をおして、断りを入れた。






「ありがとう、香。私は平気。」











< 240 / 256 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop