犬系男子を被った王子様
うぅ~緊張する~!
やがて私の前の人が終わると
『はい…次…』
先生の声で私はその場から立ち上がる。
「ぁ、ぇ、ね、猫宮淋です!よろしくお願いしみゃす!」
あ、噛んじゃった……。
その事でクラスの皆がクスクスと笑いだす。
頬に熱が集まるのを感じながらも礼をして席に座った。
『それじゃあつ――』
「ハイッ!俺の名前は犬川冬夜です!よろしくお願いします!」
元気な声で先生の声を遮り自己紹介をした一人の少年。