犬系男子を被った王子様
「じゃ、宜しく♪」
犬川くんは得意のスマイルで私に向かって手を差しのべる。
「よ、宜しくお願いしますっ!」
私はやんわりと微笑んで犬川くんの手を握る。
握った彼の手は温かかった。
「猫宮さんの手冷たいねっ!平気?」
「あっ!へ、平気です…冷え症なんです…」
私はハハッと微笑む。
「冷え症か…大変だね…寒かったらいつでも言ってね!俺が温めるから!」
「ぇ!?だだだだ大丈夫です!」
犬川くんの爆弾発言に私は恥ずかしくなり俯く。