犬系男子を被った王子様



「ハァ…ハァ…う、宇佐川君は、速い…」



あのまま走って目的地まで行ったのでもうヘトヘトな私。



「あはは、ごめんね…ついついさ…」



にへらと、微笑む宇佐川君。


「さぁ!入ろー!」



そして、宇佐川君はいつも通りのテンションで
お店の中に入っていった。


―――――――――
―――――
―――




「わぁー…広いです!」


カラオケの店内は広く、案外値段もお得。
声をあげて驚く私に犬川君はクスクスと笑い出す。


「猫宮さん初めて?カラオケは」


「え?うん、初めてかも、犬川くんは?」


私が質問を返すと犬川君は俺も初めてと、言い二人で微笑み出す。




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