犬系男子を被った王子様
「よーし!歌うぞ~!」
そして、張っちゃけたように宇佐川君が声をあげた。
「淋も歌いなさいよ!」
香にも指摘をされて、歌う私であった。
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「うぅ、喉が、、いたい」
「バカだな拓人、歌いすぎなんだよ!!」
カラオケから外に出ると辺りはすっかり夕暮れ時。
楽しかったなぁ~
私が優越感に浸っていると、犬川君が私に話しかける。
「猫宮さん家どっち?」
「え?私はあっち方面だけど…」
私が道を指差すと犬川君はうんうん。と、頷く。
「じゃあ、途中まで一緒に帰ろっか!」