犬系男子を被った王子様
「そんなこともあるの!」
そう言い犬川君は私の鼻をつまむ。
「ひ、酷いよ…」
私は頬を膨らませる。
すると、犬川君はクスクスと笑いだす。
「猫宮さんは面白いや…」
「!もう知らない!」
私はそっぽを向く。
「はは、面白いなぁ〜猫宮さんは。じゃあ俺こっちだから気をつけて帰ってね!」
「あ、うん!またね」
犬川君は途中の曲がり角で曲がって帰ってしまった。
犬川君の後ろ姿を見つめながら目をつぶる私。
「まだ、胸がドキドキしてる」
何だろうこの気持ちは…。
私はずーっと考えていた。