重ねた嘘、募る思い
2.近づく距離
夏休みは夏期講習に行かず、醍醐くんと待ち合わせの図書館まで自転車で通うのが日課になった。
汗をたくさんかいて醍醐くんに会うのがイヤだったからデオドラントシートとスプレーが必需品。ひどい時はトイレで着替えをしたりもしてた。
図書館内はいつも涼しくて快適だったから勉強もはかどった。
醍醐くんの教え方はとっても上手で正直先生よりもわかりやすい。
教科書もノートも見やすく線引きされたりポイントマークだったり後から書き込めるスペース等工夫されていて、醍醐くんが勉強できるのは一目瞭然だった。
私服姿の醍醐くんは制服の時とは違い、新鮮な感じがした。
胸にワンポイントのあるポロシャツとデニムがデフォ。時々Tシャツに半袖の襟付きシャツといった感じでおしゃれではないけれど中学生らしい服装だった。
勉強をしつつ話しかけるとあからさまに迷惑そうな感じで窘められた。
なにしにここに来ているの、と。
勉強はちゃんとしているし、息抜きだと言うとしょうがないなと言わんばかりの諦めモードで私の話を聞いてくれた。
花音のどこを好きになったのか、何を知りたいのかいろいろ尋ねても明確には教えてくれなかったけれど、真っ赤な顔をして話を逸らすから好きだという気持ちがダダ漏れすぎて新鮮だった。