白雪姫の王子様
──ガラッ。
「あっ……開いた!」
なんだー。鍵が開いてるってことは、やっぱり出掛けてなんかないじゃない。
もう……さてはおじいちゃん、寝てるのね? 不用心なんだから。
……そうだっ!
そんな時、とある作戦がふと頭に浮かんだ。
「ふふふ」
これは我ながら良い考え!
ニヤリと密かに口角を上げた私は、そーっと家の中に入っていく。
さーて、どこにいるのかなー?
作戦は簡単。
寝ているおじいちゃんにいきなり飛びついて驚かせてやろう! という、極々単純なものである。