白雪姫の王子様




──……



私の失態から生じた小さな事件はなんとか終焉を迎え、その後水族館を十分満喫した私達は今、おみやげ屋さんを見ている。


どれにしようかなー?


あ。お父さんとお母さんには、このペアのマグカップとかいいかも!


お父さん、絶対恥ずかしがるだろうけど……たまにはいいよね。ふふっ。


おじいちゃんには……。な、何にしよう。


各自で回ることに決めたため、こうやって1人店内を歩いていると──。



「浅原、ちょっといいか?」


「え、うん」



どうしたんだろう。


そう感じながらも、私は近江くんの声に首を縦に振った。




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