白雪姫の王子様
「〜〜〜〜〜っ!?」
ささささ犀川くん!?
後頭部に添えられた右手。
グイッと顔を覗き込んだかと思うと、彼は私の額に自らのそれをぴたりとくっつけた。
なっ……へ、ちょっ……ち、近すぎるんですけど!
どうしていいかわからず、私は反射的に息を止める。
「うーん、熱はないみたいだな……」
暫くした後、犀川くんは不思議そうに呟いた。
そして少し顔を離すと、私の顔をじっと見つめてきて。
ドクン、ドクンと、鼓動が強く刻まれる。
うううぅ……もう、ダメ──。