白雪姫の王子様
「近江くんも来るのよね?」
チケットをくれたわけなんだし。
前みたいに、もう由利には声をかけてるのかな?
なんて何気なく、ちょっとした確認程度の軽い気持ちで問いかけた……筈が──。
「いや、俺と白雪の2人だけだよ」
……ん?
んんん?
えぇーーーーー!?
そ、そそそ、それってつまり……。
「そういうことは先に言ってよ!」
「え、何か問題だった?」
大・大・大・大問題よ!!
だって、ふ、2人きりって……重要問題じゃない!?
きっと、いや絶対彼にそんなつもりはないにせよ、それっていわゆる“デート”になるんじゃ……。