白雪姫の王子様




『ありがとう。犀川くんもね!


それから明日、楽しみにしてます!


誘ってくれてほんとにありがと^^』



文字を打つ指が震える。


鼓動がドキドキと細かく刻まれる。


メールを打つだけで、こんなにも緊張するなんて。


いつもじゃない感覚が私を纏っているんだとわかった。


“好き”って認めた途端、人ってこうも変わっちゃうんだ。


“好きな人”って、やっぱり特別なんだ。


もっと仲良くなりたい。ちゃんと女の子として見られたいって、自然と思ってしまう。


……こんな調子じゃ、犀川くんに会うのが不安だわ。


この先私、どうなっちゃうんだろう。




< 213 / 366 >

この作品をシェア

pagetop