白雪姫の王子様
『ありがとう。犀川くんもね!
それから明日、楽しみにしてます!
誘ってくれてほんとにありがと^^』
文字を打つ指が震える。
鼓動がドキドキと細かく刻まれる。
メールを打つだけで、こんなにも緊張するなんて。
いつもじゃない感覚が私を纏っているんだとわかった。
“好き”って認めた途端、人ってこうも変わっちゃうんだ。
“好きな人”って、やっぱり特別なんだ。
もっと仲良くなりたい。ちゃんと女の子として見られたいって、自然と思ってしまう。
……こんな調子じゃ、犀川くんに会うのが不安だわ。
この先私、どうなっちゃうんだろう。