白雪姫の王子様
止まらないコースターは加速絶頂?
ただ今午前9時30分。
息が苦しい。
心臓は破裂しそう。
このまま意識を失って倒れてしまっても、おかしくない程に。
──というのも……私浅原白雪、現在好きな人と2人きりで遊園地に来ています!
「どこ行きたい?」
「へ? ええええーと、な、何でも……」
あーもー! 何でこう、いつも通りに出来ないかなあ!
さっきからずっとこんな調子の自分に嫌気が差す。
「それじゃあ、最初だしジェットコースターはどうかな。苦手じゃない?」
「うん! 大丈夫だよ」
犀川くんの発案により、私達はジェットコースター乗り場へと向かった。