白雪姫の王子様
「おっ。これならすぐに乗れそうだな」
「そうだね!」
入口を見ると幸いなことにあまり列はできていなくて、少し並べばすぐに順番がやって来そうな様子だった。
「……って、ジェットコースターってこれなの?」
目の前には、天まで届きそうなくらい高いレール。
看板にはデカデカと“世界最恐コースター”なんて文字がご丁寧に記されている。
しかも、くるりと一回転しちゃうやつとか私聞いてないんだけど!?
確認してなかったのが悪かったのかもしれないけどさぁ……!
ジェットコースターは乗れないわけじゃないけど、こんな怖そうなのは乗ったことがない。
今までに感じたことのない恐怖が突如襲って来て、背中は瞬間ひやりと冷たくなった。