白雪姫の王子様




「でもすごく面白そうだね、それ。当日は是非お店に行かせてもらいたいな」


「本当……!? 嬉しい。ありがとう!」



思いがけない台詞を耳に、声はいつもより心做しか高く出てしまう。



「えっと、犀川くんのクラスはお化け屋敷だったよね?」



問うと、コクリ頷く目の前の彼。



「私も参加しちゃおうかな」



ポツリ伺うように私は言葉を落とした。


ホラーとかあまり得意じゃないけど、お化け役の犀川くんがどんな感じか気にな……る、し──。



< 259 / 366 >

この作品をシェア

pagetop