白雪姫の王子様
「でもすごく面白そうだね、それ。当日は是非お店に行かせてもらいたいな」
「本当……!? 嬉しい。ありがとう!」
思いがけない台詞を耳に、声はいつもより心做しか高く出てしまう。
「えっと、犀川くんのクラスはお化け屋敷だったよね?」
問うと、コクリ頷く目の前の彼。
「私も参加しちゃおうかな」
ポツリ伺うように私は言葉を落とした。
ホラーとかあまり得意じゃないけど、お化け役の犀川くんがどんな感じか気にな……る、し──。