白雪姫の王子様




「こっち、曲がるよ?」



そう言って彼は、右の方を指差した。


え? もう交差点?


いつの間にか着いていたこの場所に、私は少し驚く。


えーと、確か私の学校は……この交差点を左、だったわよね。



「あ、私はあっちだから……ここでお別れね」


「え?」


「じゃあ、またね」



点滅中の信号に気づいた私は、犀川くんに手を振ると急いで横断歩道を渡った。




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