白雪姫の王子様
「あ、質問の答えだけどね」
そう言えば、犀川くんの質問に答えてなかったことを思い出し、切り出す。
“私なら、その人がどんなに鈍感でもどんなに天然でも、気づいてもらえるまでただ思い続けるよ”
何が正解なんて全くわからないけど、素直に感じるままに、私はそう告げた。
──……
次の日、登校して席に着いてすぐのことだった。
「朗報よー!」
とてつもないスピードで、彩香ちゃんは私と由利の元へ駆け寄ってきた。