白雪姫の王子様
『ちょっと。何事かと思ったら、そんなことー?』
毎日のお昼休みをどれだけ楽しみにしているか……。
そんなことなんて全く知らない由利は、呆れた声に憐憫の目で私を見た。
『“そんなこと”じゃないよ! 私にとっては1日のテンションを左右する一大事なんだから』
『はいはい。私の分けてあげるから、少し落ち着いて』
『……ごめんなさい女神様』
騒ぎすぎたなと反省する。
これからは気をつけなきゃなー。
そう心に誓ったとき、私の目にはある人物の姿が映った。