白雪姫の王子様
「待っておったぞ。時じぃ特製絶品チャーハンじゃ。好きなだけよそうといいぞ!」
なんて、リビングに戻って早々おじいちゃんは完成した料理と共に優しく迎えてくれた。
けど。
何故か食欲はわかなくて、寧ろ何も食べたくないとさえ感じてしまう程だった。
「ごめんなさい、今日はいい。明日食べるから置いといてくれるかな?」
「どうした。いつもはおかわりまでするくらい、お前の大好物ではないか」
驚いたような、ちょっぴり寂しそうな表情が胸を締め付ける。
「うん。でも、今お腹がいっぱいなの」
ごめんね、おじいちゃん。
私は自分の部屋に入ると、うつ伏せでベッドに寝転んだ。