白雪姫の王子様




ん、違うの?


……だったら何故。



「ま、それもだけど。……お前何か悩んでる事あんだろ」



え!?


どうして太一兄ちゃんがそのことを……。



「やっぱり。その顔は図星だな」


「なっ、何もないよ」


「嘘つけ」



深い溜め息が耳に響いた、後。


時は傘に跳ね返った雫が奏でる音によって、ほんの少しの間支配された。



< 301 / 366 >

この作品をシェア

pagetop