白雪姫の王子様




「何、それって本気?」


「へ?」


「楽しみにしてたのによぉ。これが道場の孫娘の蹴りっすか。笑わせるなってーの」



嘘──!?


私が力一杯こめた一撃を受けても尚のこの余裕っぷり。


コイツ、かなり強い……!



「今度は俺のターンだ」



ベチャッと張り付くような足音が鳴る。


私は構えのポーズをとろうとした、のだけれど。



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