白雪姫の王子様
──足が、動かない!?
突然硬直した身体は鉛の塊のようで、私の言うことをまるで聞こうとしない。
何で?
嫌だ、動いてよ……。
私、犀川くんに酷いこと言っちゃったままだよ。
バチが当たったちゃったのかなぁ……。
自分の馬鹿らしさに、悔しさに、瞳からは雫がこぼれ落ちる。
ちゃんと謝って仲直りしたいのに。
ちゃんと、自分の本当の気持ちに正直になりたいのに。
「あれー? 白雪ちゃんってば、怖くて震えちゃってんの? かーわいい」
するとその男は私の腕を捕え強引に引き寄せ、もう片方の手で顎を強く掴んだ。