白雪姫の王子様




「さあて、どうしてほしい?」


「……うっ」



唇を噛みしめる。


舐めるような嫌な視線から逃げるよう、私は目を逸らした。


……動けない。


抵抗、できない。


……どうしよう、怖い。怖いよ……。


ねぇ、お願い。


誰か……っ。



「助けてーーーー!」



強く瞼に力を入れた、その時──。




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