白雪姫の王子様
──……
私達新入生が入場すると、体育館は一斉に拍手の音で包まれた。
式は着々と、順序よく流れていく。
開式の辞、国歌斉唱……そして、校長や理事長達の祝辞が終わり、式が後半に差し掛かった時だった。
「続いて、新入生代表挨拶。新入生代表、犀川龍介」
「はい」
……ん?
んんん?
さいかわ、りゅう……。
えぇ~~~っ!?
思わず叫びそうになった口を押さえ、私は壇上に上がっていくその後ろ姿を凝視した。