白雪姫の王子様




悪い考えはその通りとなり、奴らはジリジリと犀川くんの周りを取り囲んでいく。


だっ。



「ダメっ! そんなの汚いわ。犀川くんは関係ないでしょ!?」


「関係なくない!」


「──っ!」



……犀川くん。


初めて向けられた怒ったような彼の強い声が、心臓の奥まで深く突き刺さった。




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