白雪姫の王子様
「さっきから何様のつもりだてめぇ。イケ好かねぇんだよ。かっこつけんのも大概にしやがれ!」
「ひゃああっ!」
一斉に飛びかかったのを捉えた瞬間、私は思わず悲鳴を上げながら目を瞑った。
「ぐはっ」
……っ!
そろり目を開けると、2人の男が腹を抱え地面に蹲っていた。
あんな一瞬で、2人一気に倒しちゃうなんて……。
「チィッ」
大きな舌打ちが空に舞う。
「お前ぇら本気出せえええ!」
怒りのこもった叫びとともに、残りの5人は再び犀川くんに襲いかかった。