白雪姫の王子様




「こいつ、ナイフが怖いのか〜。マジでへなちょこだな、ダッセー!」



ガハハと豪快な笑い声が耳につき、私は拳を強く握る。


犀川くん、さっきは最低な事言って本当にごめんね。


やっぱり私……あなたのことが大好きだ。


私にとってこの恋は、知らないことだらけで、失敗の連続だった。


傷つくことが怖くて、失うことが恥ずかしくて偽って。


私はいつもちっぽけな自分を分厚い殻に閉じこめて身を守ってきた。


……でも、そんなの絶対おかしいもん。





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